戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期における「スマート物流サービス」の体制について

 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)とは、内閣府に設置された総合科学技術・イノベーション会議が司令塔機能を発揮して、府省の枠や旧来の分野を超えたマネジメントにより、科学技術イノベーション実現のために創設した国家プロジェクトです。
 「スマート物流サービス」は平成30年度から推進されている第2期の12課題のうちの一つで、内閣府担当者等と内閣府から委嘱を受けたプログラムディレクター(PD)を中心に産学官連携を図り(※)、基礎研究から実用化・事業化、すなわち出口までを見据えて一気通貫で研究開発を推進します。

(※ 内閣府策定「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)スマート物流サービス研究開発計画」PDFpp.1-2,pp.20-21を参照)

SIP(第2期)「スマート物流サービス」の実施体制について

 内閣府が策定した研究開発計画PDFに基づき、PDを議長とし、内閣府が事務局を努め、関係府省(経済産業省、国土交通省等)や専門家等で構成する推進委員会が総合調整を行っています。管理法人(国立研究開発法人海上・港湾・港空技術研究所)は、研究課題を実施する研究責任者を公募により選定(専門家による委員会形式により選定)しました。

 PD の下に、「データ基盤構築に係る要素基礎技術」「プロトタイプのデータ基盤構築等」及び「自動データ収集技術の各研究」の3分野を各々担当する3名のサブPD を配置し、各研究開発の進捗状況等の把握、各研究責任者への指導・助言などを行っています。

 スマート物流サービスの実現には、幅広い業界の理解と参加が極めて重要との観点から、以下の3つの検討会等を設置することで、社会実装を目指すための取り組みを具体化することとしています。
関連業界との情報交換会: 物流・商流データ基盤の活用・拡大を目的とし、サプライチェーンを構成するプレイヤーに対し、プロジェクトの進捗や成果などの情報提供の場として設置
物流・商流データ基盤社会実装検討会: 物流・商流データ基盤の社会実装を目的とし、各プロトタイプモデルの社会実装を目指すプレイヤーを中心に、ビジネスモデル、コンソーシアム化を検討する場として設置
商習慣改革・標準化検討会: 物流に関連する商習慣の改革、データ基盤のデータ項目の標準化等を目的とし、専門家や業界団体、関係府省を中心に、具体策の検討の場として設置